フォルヴィアヘラー、2024年度の確定業績を発表

リップシュタット 2025年3月12日 HELLA GmbH & Co. KGaA（以下「フォルヴィアヘラー」）は、2024年度（2024年1月1日～12月31日）の確定業績を発表し、2025年2月27日に公表した暫定業績を確認しました。厳しい市場環境の中、為替調整後売上高は1.3％増の81億ユーロとなり、報告ベースの売上高は前年並みの80億ユーロでした。世界の自動車生産台数は同期間に1.1％減少し、特に欧州市場が4.3％減と大きな影響を及ぼしました。

営業利益は4億4600万ユーロ（前年：4億8600万ユーロ）に減少し、主に生産拠点の稼働率低下や 予想を下回る事業規模が影響しました。営業利益率は5.6％（前年：6.1％）に低下し、 ネットキャッシュフローは報告ベースの売上高に対して2.4％（前年：2.6％）となりました。

「自動車市場は昨年、特に欧州やアメリカで予想以上に悪化しました。その中でも、当社は堅調な財務 実績を達成し、世界の自動車生産の減少を上回る成果を挙げました。2024年9月に修正したガイダンスの範囲内での結果となり、受注額も引き続き高水準を維持しています。アジアおよびアメリカ市場のさらなる拡大を進めるという戦略方針とも合致しています」と、フォルヴィアヘラーのCEOであるベルナルト・シェーファーバルトルトは述べています。「この成果は、社員一人ひとりの努力の賜物であり、厳しい市場環境の中でも当社が業界内で強いポジションを維持できた要因です。」

照明事業は北京Hella BHAP Automotive Lightingの完全統合により売上が増加、電子部品およびライフサイクルソリューション事業の売上は減少

照明事業の売上は前年比2.8％増の40億ユーロ（前年：39億ユーロ）となりました。これは、中国の合弁会社である北京Hella BHAP Automotive Lightingの完全統合が主な要因です。また、アメリカ市場ではヘッドランプおよびリアランプの新規プロジェクトの立ち上げが、わずかながら成長を後押ししました。一方、 営業利益は1億2600万ユーロ（前年：1億3200万ユーロ）に減少し、営業利益率は3.2％ （前年：3.4％）でした。

電子部品事業の売上は前年比2.3％減の33億ユーロ（前年：34億ユーロ）となりました。 特に、北米市場での新規シリーズ立ち上げによりレーダー事業は堅調でしたが、市場環境の悪化、 シリーズプロジェクトの延期、中国市場での顧客および製品ミックスの影響、欧州での電動化の減速が マイナス要因となりました。営業利益は2億2600万ユーロ（前年：2億3200万ユーロ）にやや減少し、 営業利益率は前年同様6.9％を維持しました。

ライフサイクルソリューション事業の売上は前年比3.6％減の10億ユーロ（前年：11億ユーロ）となりました。全体的な経済市場環境の低迷により、特に農業・建設機械、トラック、トレーラーの主要メーカーによる需要が大幅に減少しました。一方で、欧州市場における電気・電子製品の拡充による独立系アフターマーケット部門の成功が、この需要減少の一部を補いました。営業利益は9900万ユーロ（前年：1億2800万ユーロ）に減少し、営業利益率は9.6％（前年：11.9％）となりました。

受注額は100億ユーロ超、アジア・アメリカ市場の受注比率が増加

2024年度の受注額は100億ユーロ超と、3年連続で2桁億ユーロの水準を維持しました。受注の約3分の1はアジア市場、約3分の1はアメリカ市場からのもので、地域間のバランスを強化するという戦略を引き続き推進しています。フォルヴィアヘラーは、すでに前年から開始した戦略的取り組みを継続し、中国、日本、 インド、アメリカの地元自動車メーカーとのビジネスをさらに深めています。

1株あたり0.95ユーロの配当を提案

2024年度の業績に基づき、2025年5月16日に開催予定の年次株主総会において、1株あたり0. 95ユーロの配当を提案します。総額1億600万ユーロとなり、前年同様、年間純利益の約30％を株主に分配する方針です。

2025年度の見通し：市場環境は引き続き厳しく推移

フォルヴィアヘラーは、2025年度（2025年1月1日～12月31日）の為替調整後売上高を約76億～80億ユーロ、営業利益率を5.3～6.0％と予測しています。また、ネットキャッシュフローは少なくとも2億ユーロを 見込んでいます。

「2025年も市場は厳しい環境が続くでしょう。自動車生産は引き続き不安定で、現時点の予測では前年並みの水準にとどまる見込みです」とシェーファーバルトルトCEOは述べています。「特に、アジアとアメリカ市場での事業拡大、コスト構造の改善、競争力の向上、そして未来の自動車技術への投資が重要になります。これらの戦略を引き続き推進していきます。」

報告売上高に対する主要な財務指標（単位：百万ユーロまたはパーセント、対象期間：1月1日～12月31日）：