リップシュタット 2025年2月27日 HELLA GmbH & Co. KGaA(以下「フォルヴィアヘラー」)は、2024年度(2024年1月1日~12月31日)の暫定業績を発表しました。厳しい市場環境の中、為替調整後売上高は1.3%増の81億ユーロとなり、 報告ベースの売上高は80億ユーロと前年並みとなりました。営業利益は4億4600万ユーロ(前年:4億8600万ユーロ)に減少し、営業利益率は5.6%(前年:6.1%)に低下しました。年度末時点で、報告ベースの売上高に対するネットキャッシュフローは2.4%(前年:2.6%)となり、2024年9月26日に修正 された会社見通しを達成しました。
「2024年は自動車業界全体にとって非常に厳しい年となりました。前年並みの水準を維持するどころか、世界の自動車生産台数は減少し、特に欧州市場の低迷が大きく影響しました」と、フォルヴィアヘラーのCEOであるベルナルト・シェーファーバルトルトは述べています。「加えて、顧客および製品ミックスの影響、新規シリーズの立ち上げ延期、欧州での電動化の減速が当社の事業にネガティブな影響を及ぼしました。このような厳しい環境の中でも、当社は為替調整後売上高を80億ユーロ超にわずかに増加させることができました。市場のコスト圧力が高まる中でも、収益性とキャッシュフローは堅調に推移しており、当社の財務業績は修正後の会社見通しの範囲内に収まっています。」
北京Hella BHAP Automotive Lightingの完全統合により照明事業が成長、電子部品およびライフ サイクルソリューション事業は減収
グループ全体の売上成長を牽引したのは照明事業でした。特に、中国の合弁会社である北京Hella BHAP Automotive Lightingの完全統合により、売上は前年の39億ユーロから2.8%増加し、40億ユーロとなりました。加えて、北米市場ではヘッドランプおよびリアランプの新規プロジェクト立ち上げにより、わずかながら 成長を見せました。一方で、照明事業の営業利益は1億2600万ユーロ(前年:1億3200万ユーロ)に わずかに減少し、営業利益率は3.2%(前年:3.4%)となりました。
電子部品事業の売上は前年の34億ユーロから2.3%減少し、33億ユーロとなりました。特に、北米市場での新規シリーズ立ち上げによりレーダー事業は堅調に推移しましたが、市場環境の悪化、シリーズプロジェクトの延期、中国市場での顧客および製品ミックスの影響、欧州での電動化の減速がマイナス要因となりました。 営業利益は2億2600万ユーロ(前年:2億3200万ユーロ)にやや減少し、営業利益率は6.9%と前年と同水準でした。
ライフサイクルソリューション事業の売上は前年の11億ユーロから3.6%減少し、10億ユーロとなりました。独立系アフターマーケット部門は、欧州市場における電気・電子製品の拡充により堅調に推移しましたが、全体的な市場の低迷により、特に農業・建設機械、トラック、トレーラーの主要メーカーによる新車投資の大幅な減少が影響しました。ライフサイクルソリューション事業の営業利益は9900万ユーロ(前年:1億2800万ユーロ)に減少し、営業利益率は9.6%(前年:11.9%)に低下しました。
2025年の会社見通しを発表
2025年度(2025年1月1日~12月31日)について、フォルヴィアヘラーは為替調整後売上高を約76億~80億ユーロ、営業利益率を5.3~6.0%と予測しています。また、ネットキャッシュフローは少なくとも2億 ユーロを見込んでいます。
「業界環境は引き続き厳しいと予想されます。欧州および北米市場では自動車生産の回復が見込まれず、2025年度も減少傾向が続くでしょう」とベルナルト・シェーファーバルトルトCEOは述べています。 「しかし、当社は戦略的に優れたポジションを確立しており、当社の技術でモビリティの主要なトレンドに対応しています。さらに、今後も企業変革を推進し、技術リーダーシップへの投資を継続し、地域事業の多角化を進めていきます。同時に、構造改革を加速し、コスト構造のさらなる改善を図ります。これらの戦略的施策により、当社は昨年も大きな成果を上げました。今後も一貫してこの方向性を維持し、市場でのリーディングポジションを確保していきます。」
会社見通しの発表に際し、2025年2月27日午前10時(CET)より、アナリストおよび投資家向けの説明会が開催されました。2024年度の完全かつ最終的な業績は、2025年3月13日に発表される予定です。